転職コラム

転職コラム

転職をお考えの方へ
転職コラム
採用ご担当者様へ

コンサルタント紹介

ホライズン・コンサルティング株式会社
〒104-0054
東京都中央区東日本橋2丁目28番4号日本橋CETビル2階
TEL:03-6271-0872
FAX:03-6856-2861
お問い合わせ

とりあえず話を聞きたい、という違和感

2012年04月10日

候補者に案件を推薦した際、時折このような言葉が返ってくるときがあります。傾向的に、ある程度経験がある男性、という気がしております。

その言葉の真意を探ると、希望する企業ではないが、または、聞いたことがない会社だが、もしくは、今の会社よりレベル(規模やネームバリュー)が劣るが、とりあえずどんな会社かを見てみたい、というところではないでしょうか。

このような候補者は、レジュメ上では会ってみたいという雰囲気が感じられ、書類通過することが多いので、そのことがこの考えを助長していると思われます。

さて、面接当日に向けて、当方よりその会社の募集背景から求める人物像、面接官の雰囲気などを情報としてご連絡し、面接対策として提供するのですが、なぜかこのような方々は、その情報を深く検証することなく、今の素のままの自分を見てもらおう、と「ただ何となく」面接に向かう傾向があります。

面接において、自己紹介から志望動機などを確認されるのですが、本人としては当たり障りのない内容のものをお話し、うまくいったと思っていたりします。

そして面接が滞りなく終わり、当方と印象などをお話するのですが、ほぼ多くの方が、「さあ、うまくいったのではないですか。」という印象を語ります。

そこで深く面接内容を検証してみますと、「ああ、駄目だったな」と思うことがほとんどです。場合によっては、面接になってない、という厳しい内容のものもあります。後日(即日の場合もあり)、案の定、お見送りの連絡が入ってきます。その企業が求める経験とスキルを持ち合わせているのに、面接でNGとされてしまうのは、何とも残念であります。

そして面接お見送りの連絡をすると、まあ、仕方がないですね、という軽い返答や、自分を落とした企業に悪態をつく方もいらっしゃいます。

面接は近年とてもタフになってきています。企業としては、活躍してくれる方のみを厳選し、多くの候補者から一人の方を採用します。売り手市場と言われたのはもう遠い過去のことて、こと中途採用においては、完全な買い手市場がこれからずっと続いていくと思っています。

最近企業の要望がさらに高くなってきており、経験、スキル、そして人物という三位一体の厳選選考がなされています。 

今までの自分の経験とスキルであれば、どこでも通用するだろう、その能力をしっかり見極めるのが面接官だ、という上目線で面接に向かってしまうと、自分の希望する企業、仕事、収入を得ることは大変難しいと言わざるを得ないです。企業としては、書類選考で、経験、スキルがマッチした候補者を少なくとも数名ピックアップしています。意欲が感じられない人は、恐らく数分で切り捨てられ、あとは気持ちよく帰ってもらうことに考えを変えているのです。

そのため、「さあ、うまくいったのではないですか。」という曖昧で手ごたえを感じられない感想を持った方は、開始数分でNGになった可能性を考慮したほうがいいと思います。例えるならば、渋谷のスクランブル交差点を渡り終えた後、何人の人の顔を覚えているか、ということに似ていると思います。何の対策もせずに面接に行くと、すれ違う歩行者の如く、何の印象も与えない残念な結果となる可能性が大変高いと思います。

対策の重要さに気付いたとき、受ける企業がほとんどなくなってしまったという悲劇だけは避けたいものです。