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グローバル化を図る企業なのに。。。

2014年11月14日

先日、あるテレビ番組で東南アジアの優秀な人材を確保したい企業を取り上げていました。

企業の狙いは、今後のグローバルマーケットを考えたとき、東南アジアのマーケットはとても重要であり、そのために現地人材を確保したい、というところでした。

一方、東南アジアの学生も、日本に対する憧れも強く、是非とも日本企業で働きたい、と積極的でした。コミュニケーションは日本語であるので、当然学生は日本語を話すことになります。必然、学生のレベルは高い傾向にあり、ポテンシャルは十分であることも感じ取れました。

アジア各国から選抜された数十名が、主催者が提供する共同面接に臨みます。面接は、事前に書類選考を通過した企業に対して行われるので、学生は一度に数社の面接を受けることができます。

2名の学生にフォーカスし番組は進行していくのですが、ある人は良い結果が得られ、ある人はすべて落選という、とても厳しい結果となりました。すべて落選した学生は、能力も高く、意欲的であったので、大泣きでした。観ていた私も、熱いものを感じ、この経験が必ず未来に活きるはずだと強く確信したのでした。

選考する企業側のコメントもあり、落とすべき人材はいなかった、皆ハイレベルであったと感想を述べていました。

さて、私が気になったのは、企業側の態度でした。何社か面接の様子を映していましたが、面接官の態度は驚くほど同じでした。学生が面接前にあいさつをするのに、席に座ったまま、ほぼ目を合わせず、着座を促していました。要するに、選考してやる、という目線であったのです。

私も過去新卒時や中途採用のときに面接を行いましたが、ほとんどの企業が同じ態度でした。私はその態度が当たり前だと思っていましたが、前職の面接官は全く違っていました。外資系のヘッドハント会社でしたので、面接官は外国人でしたが、皆迎える態度はフレンドリーで、当然笑顔であり、握手もしてきました。これは多くの外資系企業からも感じています。その態度に接することで、実はこれが当たり前で、今までがおかしかったのだと思うようになったのです。

人とコミュニケーションを取る際、相手を迎える態度に表れますが、典型的な日本型面接は、相手を拒絶する雰囲気を出しているかのようです。これも文化だから仕方がないと言ってしまえばそれまでなのですが、文化が違う国から来た人からすると、少なくとも良い印象ではないでしょう。

先ほどの面接においては、最低でも学生を迎えるときには立って出迎えてほしいと思います。面接は企業側が選考するだけでなく、学生側からも選考されていることを忘れてはいけないのです。しかも、グローバル化を推進する企業なのですから、面接官自身もグローバル人材であるべきと思います。

ここで有名な話をひとつ。

俳優の渡哲也氏が新人時代、関係者にあいさつ回りをしているとき、ほとんどの人が適当な相槌や、意に介しない態度であったのですが、昭和の大スター、石原裕次郎氏だけは違ったということです。彼は無名の新人の挨拶を受けた際、立ち上がり、目線を合わせ、「石原裕次郎です。」と深々と頭を下げたということです。渡哲也氏は大変感動し、以後石原裕次郎氏を尊敬し続けたということです。

実るほど、頭を垂れる、稲穂かな、ということわざがありますが、人の上に立つ人は、人に会う度、味方(ファン)を自然と増やしているということだと思います。