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コミュニケーション力が高い人とは?

2013年04月19日

DSC_0055.JPG転職活動を行う際、企業側の求人票に必ず記載される、『高いコミュニケーション力』ですが、果たしてこのコミュニケーション力とはどういう意味を持っているのでしょう?

私が候補者と面談した際、皆一様にコミュニケーション力には自信があります、と話されます。中にはそう言うけど、コミュニケーション力は無い人だな、と思うこともありますが、同時に個々にその定義が違うとも感じてしまいます。

よく『最近の若い世代はコミュニケーション力が低い』と嘆く先輩・上司がいます。特に、ゆとり世代と言われる層は、そのターゲットとなっていて、根気がない、何を考えているかわからない、そして仕事ができない、と評価されています。このゆとり世代も20代後半になってきていて、転職マーケットにも挙がってくるようになりました。今後は主役になってきます。

さあ、この世代が増えることによって、社員レベルは下がってしまうのでしょうか?

私はサッカーが好きで、日本代表の試合は必ず観ています。今の日本代表は、過去のどの世代の代表よりも強いと感じていますし、多くのプレーヤーが欧州各国で主力として活躍しています。大変頼もしい限りです。しかしながら、彼らの主力のほとんどは、所謂、ゆとり世代で構成されています。

前述のようにダメな世代、と簡単に当てはめることはできません。彼らは自分で考え、主張し、日本人以外で構成されているチームにいわゆる『助っ人外国人』として活躍しているのです。今までの世代でそこまで出来た人たちはどのくらいいたでしょう?

だから、ゆとり世代だから、コミュニケーション力が低い、仕事が出来ない、という理屈は当てはまらないと思うのです。

さて話をコミュニケーション力に戻します。

コミュニケーション力の定義は何なのか、ということを考慮しなければいけません。『コミュニケーション力って何ですか?』と質問すると、多くの方が以下のように回答します。

『それは相手の気持ちに立って、相手が何を主張しているかをよく聞き、よりベストなソリューションを提案できる能力である』

これもそうだと思います。自分ばかりが話をして相手の話を聞かない人は駄目ですね。ただ、これだけではちょっと足りないと思うのです。私は、コミュニケーション力とは、自分の思うこと・やってほしいことを、相手にやってもらう能力であると思います。

例えるなら、明日締切の案件があり、その納期を守らせることができる能力ということです。

これは相手によって、対応は様々でしょう。Aさんはやってくれるが、Bさんはしっかりと連絡をしないと忘れる人、Cさんは何度言ってもやってくれないし、Dさんに至っては、開き直ってどっかへいってしまう、そんなこと、会社ではよくあります。

それを対応をそれぞれ使い分けて、納期を守らせること。それが高いコミュニケーション力と考えます。そのために、しつこく連絡したり、時には怒って見せたり、上司を使ったりと様々な方法があると思います。手を尽くし、とにかくやってもらうのです。

そう定義すると、ゆとり世代に対して文句を言っている人たちが間違っていることに気づきます。そうです、コミュニケーション力が無いのは、上司であるあなた、ということなのです。人を使いこなせなければ、マネジメント力があるとは言えません。

上司世代の価値観と、若い世代の価値観は違います。それを乗り越えて、自分の思うような結果を得ることが、マネジメント層には求められるのです。人を批判し、いい訳ばかりしている人は、コミュニケーション力があるとは言えないでしょう。
(これは私自身も今の仕事を通じて思い知ったことです。私もコミュニケーション力があると思っていました。)