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仕事をしていない人

2014年07月15日

転職を希望する方の理由は多岐に渡りますが、大きく言えば、キャリアアップを考える前向きな理由と、現職で仕事がつまらない等があり、環境を変えたいという後ろ向きな理由があります。

比べると、後ろ向きな理由が多いと思います。当たり前ですが、現職で満足していれば、転職を考えることはあまりないと思います。上司が気に入らない、仕事内容が不満、パワハラを受ける、などなど、マイナス要素は挙げるとキリがありません。

候補者はコンサルタントと面談をするとき、リラックスしていることもあり、本音や真実を伺うことも多くあります。それを聞くことによって、候補者が抱えている悩みを聞きだし、場合によっては、転職をしないほうが良い、というケースもあります。

転職しないほうがいいとアドバイスする方は、転職をすることによって受けるリスク、例えば、職場環境の変化や周りとのコミュニケーション、仕事に対する予想されるストレスなどを考慮して、現職に留まり、改善していくほうが良い思ったときです。加えて、多くの責任を背負っている方で、転職で更にリスクを負う可能性がある方も転職をしないほうが良いと考えます。

そして最も大切なことは、本人に覚悟があるのか、という点です。転職をしてまで、人生を変えていきたい、とどのくらい思っているかが重要です。言い換えれば、自分の人生だから自分で決めたい、という意思です。特にシニア層の転職では、責任者として転職をすることになりますが、問題を解決してほしいから外部から優秀な人を採用したいと企業は考えています。当然、多くの困難が予想される訳ですが、本人に覚悟がないとその難局は乗り越えられないでしょう。

さて、半年に1人くらいのペースで、この人はいったい何が目的なのだろう、という方に出会うことがあります。転職をしたいのか、ただ単に自分の愚痴を聞いて欲しいのか、全く分からず、何を目的にコンタクトを取ったのだろうと不思議に思ってしまいます。

メールで連絡がくるのも、勤務時間内だったりします。しかもその内容は、転職活動には全く関係のない、職場の特定の人物の悪口だったり、自分の今おかれている不遇だったりと、どのように回答すればよいか迷うような内容ばかりです。そのようなメールを受けると、この方は果たして仕事をしているのだろうか、と疑問に思ってしまいます。そして、最も転職に向いていない人であるとも感じてしまうのです。

人生、時間は限られています。自分がなすべきことを考えると、尽きないと思うのです。他人がどう、上司がどう、という暇は無くて、自分がどうあるべきか、組織人としての役割は何か、など考えたほうがいいと思うのです。そして、仕事ではどうしてもストレスが溜まる、ということならば、趣味などその他のことで夢中になれるものを見つければいいのに、と思います。

好きな仕事に就いている方はほんの一握りです。今まで取り組んできたから、相対的に向いているから、家族の為だから、など多くの妥協を持ちながら仕事をしている方がほとんどです。一度きりの人生なので、他人のアラを探すよりは、自分の人生のために時間を費やすべきかと感じております。