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大きな船を降りた、ということ

2013年06月14日

28 011.JPGこの商売をしていると、候補者の意識の持ち方によって、転職活動が上手くいくか、また、就職後活躍できるかが何となくわかってきます。

例えば、現職の不満が前面に出てきてしまい、十分な自己の棚卸が出来ぬまま、何となく転職をしてしまう人。そういった人たちの傾向は、転職後、どうしても前職との比較が出てきてしまいます。これは誰しも直面する当たり前なことであるのですが、あまりに引きづり過ぎると、結構問題です。

このような人たちは、転職することで問題が解決すると思い込んでいますので、自身で持っていた(思い込んでいた)期待値に達しないケースが多く、そしてまた他責にしてしまいます。そして短期で会社を辞め、いわゆるジョブホッパーになってしまいます。

そういった人たちはよく、以下のような言葉を言います。

この会社のレベルはこんなものか、組織としてバラバラだ、社員意識が低い、前職ではあり得ない。。。

それは、当たり前のことです。問題があるから外部から人を採用する訳で、そしてその問題を解決してほしいと期待された、という事実を忘れてはいけないのです。もしそれが嫌であれば、転職はしないほうがいい、現職にとどまったほうがいい、のです。

例えば、前職は、いわば大きい船であり、候補者はそのクルーの1人であったとします。大きい船ですから、頑丈であり、組織化された多くの人が乗り合わせ、それぞれの役割が決まっていて、そして助け合っていました。

自分が助けたこともあれば、助けられたこともある、そして看板と規模の大きさで船は安定し、船員(従業員)を守っていたのです。

その環境が立ち行かなくなり、例えば、船が古くなってしまった、定員オーバーになってしまった、もしくは自らが船に見切りをつけたなどの理由で、下船した瞬間、その船のクルーではなくなります。その船での役割は終わったのです。

そして船を乗り換えるに当たり、自分は新しい環境で何をやりたいか、という意識づけがないといけません。そこで乗り換える船がどのくらいの大きさなのか、自分の役割はどうなのか、ということを強く意識するのです。

そして乗り換えた船からも、周りからもいろいろと評価にさらされます。

前よりも大きい、もしくは同等規模の船に乗れば、他の船員から腕を見られ(アウェー感がある)、小さい規模になれば、役割が増え(仕事量が多い)、期待された結果が出せないと、失望され、船から降ろされてしまいます(試用期間で終了)。

要するに、自分がこれから乗り込もうとする船の規模や期待値を知らなければ、腕のいい船員としては活躍が難しいということです。大きい船に乗っていた過去の残像を引きずり過ぎると、候補者にとっては何も生まないし、不幸な結果となってしまいます。 

俺は昔、今よりも大きい船に乗って、世界を股にかけていたんだ、と語っても、本気で聞いている人はいないのです。