読者は王様
2016年03月09日
随分前の話ですが、上岡龍太郎という芸人がいました。歯に衣着せぬ言動が売りの、関西を代表する論客者でもありました。上岡氏の物言いは、聞く人が聞くと、上から目線が過ぎ、反感にも似た気持ちにもなります。
一方、ロジカルに話すため、相手が反論できずタジタジになることもあり、それが政治家などであると、納得感も得られ、時に爽快感も与える魅力的な人物でした。
その上岡氏が読書を推奨する番組があり、その時に、「読者は王様なんですよ」と言っていたのでした。曰く、著者は、本一冊を書くために、時間と労力を掛けています。過去の経験やデータ収集、企画構成から実際の執筆に掛ける時間などを考えると、膨大な量であると話すのです。、
その苦労して集めたものを一冊の本にまとめるのですが、読者は座って、それこそ2、3時間で読むことが出来るのです。更に、著者がまとめた研究成果を、批評することも出来、自分にとって合うか合わないかを瞬時に判断することが出来る立場である、と発言していました。
その話を聞いたときから、私も多くの本を読むようになったのです。
ビジネス書はもちろん、好きな歴史関連の読み物や小説、純文学など、暇さえあれば読むことにしています。かつてはミステリー本は好きなジャンルでなかったのですが、読むと、とても緻密で学ぶことが多い良書とたくさん出会いました。
25歳の頃から読書に目覚め、そこから時間がもったいないと感じるようになりました。まさに王様の如く、著者の研究成果を自分のスキルに加えることが出来る手軽な手段なのです。
書店回りをしていると、露出度が高い本や流行りのジャンルなどがよくわかります。そこから自分の知らない知識にであると得した気持ちになるのです。私は書店に行くだけでも、人の人生は変わると思います。