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面談を億劫がる人たち

2010年12月28日

紹介会社(以後エージェント)の多くは、求人サイトを利用しています。
そこに登録してある多くの候補者を検索し、是非会いたいと思う方、今扱っている案件に合うと思われる方、などにスカウトメールを送ります。優秀な方であればあるほど、多くの紹介会社からスカウトが入り、すべてに対応することが難しい状況となります。故にエージェントは、スカウトメールを読んでもらえるよう、そして応えてくれるよう、文章を一生懸命考えるのです。

そこでスカウトメールを読んでくれ、返事が来て、良かったと思うのですが、メール内容を読むと、、
「どのような案件があるのか?」の一点張りで、面談を行わない、億劫がる候補者がいます。
今回はこのことについて言及してみたいと思います。

まず、候補者側に立って、なぜ面談をしようとしないのかを検証してみます。

Aさんは転職を考え、自分のレジュメを求人サイトへ登録しました。
すると、次にパソコンを開けた時に、たくさんのエージェントからスカウトメールが届いていています。取り急ぎ、すべてのエージェントへ返事をし、そしてなるべく面談を行いました。しかしながら、会うエージェント会うエージェント、ほとんどの案件が重なります。そしてろくな面談もしてもらえず、30分くらいで面談を切り上げてしまいます。せっかく、貴重な時間を割き、交通費を掛けて面談に行ったのに、Aさんはそれがとても無駄な時間に思えてきました。だから、以後入ってくるスカウトメールは案件が付いていて、且つ、興味を引くもののみに返事することにしました。

このケースは、候補者側がどこのエージェントも同じだ、というジャッジをしてしまっているというところです。これでは候補者がエージェントを使うメリットが見えてきません。これは我々エージェント側が反省しなければいけない多くのケースだと思います。
エージェントといっても、クライアント企業と候補者の双方に合っている(これを一気通貫と我々は言っています)ケースばかりではありません。大手になればなるほど、分業化されているため、コンサルタントがクライアント企業の募集意図がわからないケースが多いのです。
よって、ろくに候補者の経歴や、やりたい仕事、目標などに触れず、ただ案件を紹介するだけの面談となってしまいます。

一方の我々エージェント側に立って検証してみます。

B社所属のCコンサルタントは、クライアントD社より求人案件を預かっています。その案件の募集背景、求める人材像、組織など多くの情報をもらっています。故、その案件にマッチングする方のみを紹介しないと、無能なエージェントという烙印を押され、二度と取引ができなくなるという気持ちでスカウトメールを送ります。
厳選して送ったスカウトメールのなかから、返事があり、よっしゃ~という気持ちになりましたが、
「案件を教えてください。」という内容が書かれていました。
「まずは面談してからご紹介したいので、会いましょう。」と返信をしましたが、それ以降、全く連絡が取れなくなりました。

さて、双方の意見、もっともなところですが、私は今はエージェントの立場なので、候補者は億劫がらずに面談してほしいと思っております。なぜならば、自分の人生を掛けた転職活動なのだから、多くの情報を仕入れる努力はするべき、という単純な発想です。自分の考えを理解してくれるパートナー探し、とでもいいましょうか。

面談の意義は大きく2つだと思います。
一つ目は、エージェントが候補者のキャリアを診断すること。
何をやりたいか、どういう将来設計をしているか、現職はどうなのか、年収を上げるには、などなど。これは候補者作成の職歴書などをもとに、インタビューすることで詳細がわかってきます。

二つ目は、そのキャリア診断をしたうえで、現在マッチする案件を紹介する、というものです。
そこでエージェントは、なぜこの案件を薦めるのか、という説明を候補者に行います。そして、その説明を聞き、応募するか否かの判断を仰ぎます。この過程を経ないと、案件紹介はできないはずなのです。クライアント企業も当然このステップを踏んでいると思っています。だから、面談しても案件が紹介できないケースも発生いたします。

ここで候補者の方にわかってほしいのは、面談は案件を紹介されるだけの場に非ず、ということです。キャリア診断をしてもらい、自分が進むべき次の道はどのようなものなのか、真剣に考える場であると思います。そのための努力は惜しむべきではありません。いわば、自分の人生のこだわりを持つべきということなのですから、例え面談したエージェントが外れだと思っても、めげずに探し続けてほしいと思います。

この過程を経ていれば、エージェントもしっかりとした推薦状を書くことができるますし、書類通過率も上昇してくるのです。ただ単に書類を送り、訳が分からない間に書類不通過、という連絡をもらったら、自分の人生を一つ無駄にした、と考えてみてください。

ほんと、もったいないですから。