憧れと現実
2013年07月11日
案件を候補者にご案内する際、勧めやすい企業とそうでない企業があります。
勧めやすい企業というのは、大手企業であったり、有名企業で会ったり、ブランド力がある企業の案件になります。また、年収レンジが高い企業も勧めやすい部類に入ります。我々エージェントは、如何に多くこのような案件を取り扱うかが鍵なので、クライアント企業と密にコミュニケーションを取っています。
一方、勧めにくい案件は、企業が有名でなく、知らない会社であったり、イメージ先行で、偏見を持たれるような業界や企業であったり、まだ設立間もないベンチャー企業、社会的に評価が分かれる企業であったり、多く考えられます。
採用力ということで考えると、勧めやすい企業は放っておいても、候補者自らが応募してくることが考えられます。勧めにくい企業は、多くの採用手段、エージェントを利用するなどで、人材確保に努力すると予想できます。
そうなると、勧めやすい企業の案件は、エージェント経由で応募しないほうが良いように感じられますが、果たしてそうでしょうか?
どちらもエージェントを利用するということは変わりありません。勧めやすい企業がなぜエージェントを利用するかというと、応募者があまりにも多くなる傾向があるからです。候補者は、そのような会社に対して、憧れを持つ傾向があり、ダメ元で書類を出す、ということも多くあるということです。そうなると、マッチする候補者も埋もれてしまい、結局良い採用ができないとなってしまいます。
このような企業の人事様とお話すると、募集要項と違う候補者があまりにも多く、書類選考も煩雑になってしまう、とこぼされておりました。
よって、エージェントを利用する訳ですが、そこで推薦状と併せて応募される候補者は、会ってみようと思う率が上がる、となります。当然、企業も候補者のスクリーニングを期待している訳で、それが出来ていないと二度とそのエージェントは使わない、という厳しい現実もあるので、エージェントもしっかりと対応しなければいけません。
そして必然、そのような企業は応募者の高いレベルでの競争もあるので、採用基準も上がってきます。書類通過レベルの候補者であっても、アピールが不足や、面接時の対策が出来ていないと、勝ち抜けません。
自分であれば、この企業で何に貢献できるだろう、そこで自分自身の成長が見込まるか、などをイメージしていただき、準備し、勝てる勝負ができることが大切なのです。
例えるなら、恋と愛の違いでしょうか。
恋は一方的な想い、愛は相手に対する思いやり。あまりにも自分に軸を置きすぎると、魅力がない候補者となり、勝負に負けてしまう。自分の経験を活かし、相手企業を研究し、自分ならどう貢献できるかを考えて面接に臨むと、相手に訴えることも多く、良い結果が期待できます。相手のことを第一に考える、という目線は大切だと思います。