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就職難の原因は市場のせいだけに非ず!

2011年10月20日

今度は司法試験合格者について考えてみます。
毎年9月半ばに司法試験の合格者が発表されます。

合格率は20%台と時間を掛ける割には、大変リスキーな人生の選択ですが、そこに合格する人たちは色々な傾向があります。そして昨今は、苦労して合格しても、就職先がない、という話もメディア等で報道されています。

私は企業法務の人材紹介を得意としていますが、最近、他社のコンサルタントや法務専門のヘッドハント会社も、合格したばかりの人や司法修習生には案件を紹介しない、という話を最近よく聞きます。

何故かというと、相談を受けるときには、企業法務に対する熱い想いを語るのですが、結局弁護士事務所の内定が出ると、あっさりと企業の内定を辞退するから、です。
例えば、8月、9月あたりに企業で内定が出た司法修習生は、修習期間が終わるまでは働くことはできません。よって、企業は翌年1月くらいに入社を前提として待っている状況となります。当然、中途採用枠を使っていれば、その間は採用活動はストップします。

ところが、12月下旬くらいに、弁護士事務所に行くことにしたから、内定辞退をする、という連絡が入ってくるというのです。そうすると、企業側は大変困ってしまいます。当てにしていたのに、それが無くなり、また一から採用活動のやり直し、になるのです。1月入社は時間的に無理になります。

そうなると、人事担当者の責任問題も浮上し、ひいては、その候補者を紹介した人材紹介会社に対して、責任追及(以後取引はしない)ということになってしまします。

世の中の常識から言って、数か月待たせた結果、内定辞退ということは、やはり受け入れがたいものがあります。当然、候補者側にも言い分があって、せっかく時間を掛けて取得した弁護士資格だから、やはり事務所に行きたい、と言うのです。
 
良く考えれば、その選択は高い確率でありうることで、企業側、紹介会社側は何も反論することができません。そうなると、さわらぬ神にたたりなし、ではないですが、最初から取り扱わない、ということになってくるということです。
 
企業側も、このような事例が過去多く続いているようで、敢えて採用を避けている傾向も、私自身感じています。

新卒採用と違い、中途採用は、緊急性が高くなります。その事情を考慮すると、司法修習生に内定を出すことは大きなリスクと映っているようです。
そのような話を聞くと、有資格者の就職先がない、という話も、なるほどと思います。

過去の先輩の行動のため、以後の有資格者が苦戦をする状況の一例です。