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生涯、現役です!

2013年08月16日

とある知り合いの叔父さんの話です。

叔父さんは大阪で商売をしています。知り合いの母方の親せきで、小中学生の頃は、長期休みのたび、遊びに行ったり、アルバイトをしたりと大変お世話になったという方です。

その叔父さんには娘さんが二人いて、そのうちの一人がご主人と共に叔父さんの商売を引き継ぐことになりました。その時叔父さんは55才だったそうです。

後継者が出来、今まで築き上げた自分のビジネスが今後も続くということになり、ホッと一安心だったと想像します。一方、後継者が出ると、どう引き継いでいくかという課題も出てきます。ずっと君臨すると、上手く引き継ぐことが出来ないし、後継者もやりにくい状況となります。

そこでその叔父さんはきっぱり身を引き、すべて任せることにしました。

そして、叔父さんは突然漁師になることを決断するのです。大阪から和歌山の南紀白浜に居を移し、そこで新しいチャレンジを始めます。55才からの再出発です。

当時の詳しいことは良く知らないということでしたが、親せきなどからは、この新しいチャレンジを理解できなかったようで、無理だ、無茶だ、と反対されたようでした。周りのほとんどが同じ反応であったということでした。

知り合いの方も、どのくらいのチャレンジかが想像できず、引退後に釣り三昧な毎日で、のんびり過ごすのかな、程度にしか思っていませんでした。

その後、その叔父さんと直接話す機会があったそうです。現在は、漁師を辞め、大阪に戻り、以前やっていた商売にまた携わっているようでした。82才になったので、もう仕事辞めようか思うてんねん、と言いつつ、でもお客さんのことを思うと、簡単に辞められへんのや、と元気に話をしていました。

そこで漁師時代のことを聞いてみると、これが何と本格的なものだったのです。漁船に1人乗り込み、何時間かかけて沖にまで出ていたそうです。鰹などを釣り上げ、漁業組合に卸していたという、本物の漁師でした。

都合20年やっていたそうで、今でも、そこら辺の漁師には負けへんで、と息巻いていたそうです。

辞めようか、と言った時と、負けへんで、といった時の目の輝きは全く別だったそうです。55才で漁師をやろうと思い、実行に移すこと、そして82才で尚、現役であり、固定客を持っていることに驚き、私も尊敬してしまいます。

自分でビジネス、商売を始めることとはどういうことか、という意味が、ここにあると思いました。仕事を持つことは、続けたい限りは可能な限り続けられること、そして、チャレンジしたいことがあれば、何でもやってみること。

55才で未知の領域に飛び出したとき、周りは否定的でした。だけども、やりたい、必ず成功する、という信念は個人にのみ帰属します。

残り人生を振り返ったとき、その叔父さんは悔いが無かったと言えるのだろうなぁと思い、彼の生き方は自分の今後の指針にもなりました。 これがハングリー精神というものなのですね。