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旅・歴史 『男はつらいよ』を訪ねて

柴又~寅さんの町を訪ねて 生きる意味・仕事をする意味

帝釈天に向かう参道です。毎回必ず映画で出てくる場所です。どこにとらや(くるまや)があるのか?といつも探しています。

帝釈天に向かう参道です。毎回必ず映画で出てくる場所です。どこにとらや(くるまや)があるのか?といつも探しています。

エージェントはサンドバック?

仲介業であり、フィービジネスである人材紹介業は、周りにどう思われているのかは色々でしょうが、大変ストレスが溜まる仕事であると思います。同僚のコンサルタントと話す機会があると、真摯に取り組んでいる人であればあるほど、悩み、苦しみ、そして日々悶々としています。

人を扱う仕事というのは、古今東西大変なもので、だからこそ、やりがいもあるのだと言い聞かせながら私は日々頑張っています(笑)。

さて、人材コンサルタントである程度実績を残している人たちはどのような人かというと、自分を軸としたネットワークを築けている人だと思います。クライアント企業然り、候補者然りです。これがないと逆にこのビジネスで生き残ることは難しいし、すぐに辞めてしまうと思います。人のために動き、つくすことでやりがいを感じることができるかどうか、それがこの業界に向いているかどうかの物差しだと思います。

ネットワークを構築していくと、それぞれの本音に迫ることもしばしばで、そのことで双方のマッチ度を測っています。私はこの仕事を始めて、一度も途中退職がないことが自慢なのですが、それは選考段階、入社前に何度もその作業をしているからだと思っています。途中退職になってしまいますと、クライアント企業からの信頼も失ってしまいますし、何より候補者の今後の人生が厳しくなってくるので、慎重に行っているつもりです。

その作業を徹底してやっていると、聞きたくもない本音も双方から聞かされることもまた然りです。クライアント企業としては、候補者には直接言えないことも我々には語ってくれます。候補者もナーバスになっている時期ですから、連絡が遅かったりすると私に悪態をついてくることもあります。双方のこの言葉をお互いにもし伝えてしまったら、まとまるものもまとまりません。ここはぐっと我慢し、それぞれの考えをオブラートに包むように受け止めることとなります。

そしてオファーステージになれば、持っていたわだかまりも何処へやら。にっこり笑顔でオファーレターにサインをし、入社の段取りになります。

あの時、そのまま伝えたら破談だったんですよ、と心の中でつぶやき、でもお互い良い結果になり、感謝の言葉を貰った瞬間、晴れやかな気分になります。

最近の厳選採用において、このサンドバック状態が以前より多くなった気がしていて、大変気持ちが落ち込んでしまいますが、そんなときは「男はつらいよ」の寅さんの言葉を思い出すようにしています。それは甥の満男君が受験か就職活動かでうまくいっていないときにやり取りされた会話です。

満男「おじさん、人は何のために生きているんだろう?」

寅さん「え!お前難しいことを聞くな~。そうだなあ、生きてて良かったな~と思うときあるだろう?そのために生きてるんじゃねえか。」

仕事も何事も一緒ですね。 

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