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LIFE 経営者インタビュー~新井明子さん~

保険業との出会いと二度の挫折

H:大学卒業後は、どのような進路を考えていたのですか?

A:父親は大手鉄鋼会社に勤務していました。七人兄弟の四男で、そのうち六人が男という兄弟でした。だから、女性が大学に行くなんて、という考えでしたし、まして自立して会社で働くことに関してはとても後ろ向きな意見ばかりでした。

H:当時としてはそれが一般的だったのですね。就職はどうでしたか?

A:女性を多く採用するのは、デパートや証券会社くらいでしたね。少ない機会ですから色々と応募、面接はしましたが、狭き門でしたからなかなか結果が出ませんでした。ようやく1社内定が出たんですけど、あまり気乗りがしませんでした。そんなとき、大手の生命保険会社が、新しく新卒部隊を作る、という情報が入ったんです。

H:それで面接に行かれたんですね。印象はどうでしたか?

A:とても暖かい雰囲気で惹かれました。会社も力を入れていたし、何より働き甲斐を得られるというのがうれしかったですね。

H:そこから生保のトップ営業として活躍されたんですね。ただ、その会社が経営難になったと聞きました。

A:そうなんです。バブル期に積極的な経営を展開していたんですが、バブルがはじけて経営難になり、2000年に外資系保険会社に売却されることになりました。

H:その時の会社はどんな雰囲気だったんですか?

A:破たん前後はとにかく厳しかったです。自分のこともありますが、契約者のことを思うと、とても心配な状況が続きました。それが買収されてほどなく落ち着き、段々良い方向に向かうようになりました。

H:なるほど。日系企業から外資系企業になって何か変わりましたか?

A:基本的なことは変わりませんが、自分自身は強くなったと思います。世の中色々なことが起こりうるということを肌で感じられたのですから。

H:そして今度はサブプライムローン問題が出てきた。

A:そうなんですよ(苦笑)。丁度落ち着いてきたころにとんでもないことが起きました。親会社は結局また他の保険会社へ売却してしまい、私自身、とても失望してしまいました。このときはもう辞めようかな、と真剣に考えていました。