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旅・歴史 孤独のグルメ

井之頭五郎の生き様の魅力

孤独のグルメは音楽も魅力です。この音楽を聴きながら町を歩いていると、自分も井之頭五郎になった気分になります。

孤独のグルメは音楽も魅力です。この音楽を聴きながら町を歩いていると、自分も井之頭五郎になった気分になります。

次に私がはまっている理由は、五郎の置かれている状況です。恐らく共通する部分が多いからでしょう。個人でビジネスを切り盛りしており、体が資本、元気が基本という状況は、私も同じです。個人で仕事に取り組むということは、自由でもありますが、一方、孤独でもあります。しがらみがない分、責任のすべては自分に降り注ぎますから、いい加減な気持ちでは長続きしません。

だから五郎は顧客が求めれば、その現場へ向かい、いろいろな方と積極的にコミュニケーションを取ります。電話やメールも有効ですが、最後は人とのつながりである、という気持ちは持っているのです。そのことが私が共感するところでもあり、自分のスタイルと同じ考え方である五郎への親近感でもあります。

当然、自分の理解できる人もいれば、とても変わった雰囲気を持たれた方もいて、その独特の価値観に圧倒されることもあります。その時の五郎のつぶやきなどは、あるある!とシンパシーを感じてしまいます。時には相手のペースに合わせ、何とか受け入れていくのですが、面談終了後は、まあ、こんな人もいるよね、というあっけらかんとした態度が見習うべき姿と感心してしまうのです。

また、過去の同僚や先輩がその後どう変わったか、という描写も面白いですね。脱サラする前は、あんなに清廉潔白だった人が、その後チャランポランな雰囲気になっていて、とても苦労をしている現在がある、でも、本人はサラリーマン時代よりも生き生きとしているや、とても男気がある元先輩が久しぶりに会うとオネェになってしまっていたことなど、人の生き様という視点で観ても、面白いドラマだと思います。

顧客相手の商売ですから、クレームもありますし、返品もあります。その時の心のつぶやきがまた何とも言えないせつなさがあります。また、同様に顧客から感謝されることもあります。こんな商品が欲しかった、よいサービスを提供してくれてありがとう、など、お金では買えない喜びも上手く描写されており、とても共感しています。

五郎が相手にする得意先は様々ですが、皆自分のビジネスに対する想いはとても強く、それは行く先々の小さな町で、たくましく生きているんだ、という気持ちが伝わってきます。輸入雑貨店がどの程度の儲けがあるのかはわかりませんが、顧客要望に常に応え、客先に足しげく通う姿は、商売人としてお見習わなければいけないと思い、反省させられることしばしばです(苦笑)。

そしてクレームを受けたつらい気持ちを忘れるため、また、嬉しいことがあったことの喜びを満喫するため、または気が付いたとき、五郎はお腹が減ってきます。お腹が減ると、一目散に我を忘れる勢いでお店探しが始まり、これはと思う食事処へ入っていきます。 

孤独のグルメのオープニングでは、このような言葉から始まります。

『時間や社会にとらわれず、幸福に空腹を満たすとき、つかの間、彼は自分勝手になり、自由になる。誰にも邪魔されず、気を使わずものを食べる、孤高の行為。この行為こそが、現代人に平等に与えられた、最高の癒しと言えるのである。』