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趣味・スポーツ 箱根駅伝2011年

箱根駅伝はやはり山登り

宮ノ下です。かなり急な坂でした。

宮ノ下です。かなり急な坂でした。

花の2区、と言われるように、今までは2区に各大学のエースを持ってきて、ガチで勝負して勝ったチームが賞賛されるということが続いていました。ところがここ最近は、5区の山登りでレース全体を左右するということになってきました。その理由は、5区の中継所の関係上変更になり、その結果距離が伸びたため、と言われています。

ここ2年、東洋大学が連覇していますが、それは5区を走った柏原選手の活躍によるものでした。3分、4分離れてスタートしても、必ず追いつき追い越し、また大きな差をつけて往路をゴールし、その貯金を守って、その他選手が襷をつないできました。

早稲田の渡辺監督は、総合力で勝るという強い自信を持っていたでしょうが、やはりこの5区があるから、ということで、大変頭を悩ましたと推察しています。いわば、柏原選手対早稲田大学、という図式です。

結果だけを見てみると、5区で柏原選手が早稲田大学につけた差は27秒、そしてゴールでの差は21秒、柏原選手がいなければ、早稲田の楽勝ということも言えなくはありません。「柏原包囲網」という印象も受けました。

一方、その他東洋大学の選手も区間賞を取った選手も複数おり、このような柏原選手のチームと単純に言ってはいけないと思うのですが、やはりエースを中心としたチーム、サッカーでいうと、メッシのいるバルセロナのようなチームであったと思います。そうすると、早稲田大学はレアルマドリーとなります。でも似てますよね?スペインサッカーはバルセロナとレアルマドリーの力が抜きんでていますし。

5区の山登り、これは本当に大変です。普通走らないですよ、あんな壁みたいなコース。すごい登りですから。一度でも箱根に行けば、選手の偉大さがわかります。前をゆく早稲田大学を抜き、往路ゴールを果たした柏原選手は、インタビューで絶叫します。「田中やったぞ~!」と。

田中って誰だよ?と日本中思ったと思います。これは9区を走る田中選手のことでした。そのときの理由を彼は涙ながらに語りました。有名になってしまったからの苦しみ、天才と言われても人の子、長いスランプに苦しんだ時期がありました。そのときに同級生田中選手が支えになってくれたそうです。

このことをあの場で伝え、人目を気にせず涙するあの姿に、熱い魂を持った戦うアスリートの姿をみました。柏原選手は来年4年生になります。箱根駅伝もあと一回です。次はチーム全体でリベンジを果たしてほしいと思いますし、その先にある、オリンピックなどの大きな目標に向かって、勝ち続けてほしいと思います。

最後に、日本男子マラソンがここ10年以上不調になっています。理由のひとつに、箱根駅伝が挙げられているそうです。20㎞くらいの距離ばかりを大学時代の大切な時期に過ごすことがいけないという理屈です。さあ、それはどうかわかりませんが、この国民的行事になっている箱根駅伝を上手く利用して、陸上競技をメジャーにする努力を協会全体にお願いしたいと思います。
個人的にもそうですが、2日3日の箱根駅伝は観ますが、元旦の社会人による、ニューイヤー駅伝は観る気がしません。

昨年まで箱根を走っていた選手が大勢でているのに、です。

理由は単純。走っている場所が悪い。そして、企業名が全面に出過ぎであることです。
新春ならば、もっと良い場所もあるだろうに。そして企業が走っていると、思い入れもその企業の従業員でないので湧いてきません。

是非、陸連にはしっかりと考えてほしいと思います。