趣味・スポーツ クラブワールドカップ2011年
バルセロナが来る!
さて、私は1998年のフランスワールドカップの後、中田英寿がイタリアに渡ったことで欧州サッカーを頻繁に観る機会を得ました。同時に、コナミのウィニングイレブンの影響もあり、欧州で活躍する選手個々の魅力にも目覚めました。
その頃のバルセロナは、クラブ設立100周年で、フィーゴ、リバウド、クライファートという攻撃陣に、現監督のグアルディオラもプレーしていたころでした。当時は、どちらかというとバルセロナは強いが、絶対的なものではなかったと思います。レアルマドリードのほうが、日本での注目度は高かったと思います。
その後、選手の高齢化やフィーゴがレアルマドリードへ移籍したり、そしてフロント・選手・監督の確執などがあり、しばらく低迷していました。ライバルとの差は広がる一方でした。
そんなとき、パリサンジェルマンからロナウジーニョがやってきました。
彼が中心となって、魅力的なサッカーを展開し、強く、そして美しく勝つバルセロナが戻ってきました。攻撃は最大の防御なり、をまさにあらわしたかのようなそのスタイルに私は魅了され、その頃から本格的にバルセロナがをサポートするようになりました。そしてメッシが登場し、ロナウジーニョ、エトー、デコなどを加え、大変な攻撃力となりました。
その後、監督がグアルディオラとなったのですが、その時に行ったのが、中心選手の大リストラ。なんと、攻撃の中心選手、ロナウジーニョ、デコを放出してしまいます。エトーも要らない、という評価だったのですが、1年間は残留することになりました。理由は、グアルディオラが志向する、組織的なサッカーに彼らはマッチしないということです。練習に来ない、遅くまで遊びまわる、そして体調管理ができないとなり、他の選手に悪影響が出ている、という理由もあったと思います。その時はなんて思い切ったことをするんだと思ったものですが、その答えはあっさりとすぐに出てきました。
いきなりスペインリーグ、国王杯、チャンピオンズリーグと3冠達成してしまうのです。しかも、サッカー自体、強烈なポゼッションサッカーを掲げ、圧倒的な強さを見せつけたのです。
日本代表のサッカーもボールを支配し続けるこのポゼッションサッカーを志向しており、観ている我々サポーターも、ボールを持っていないと落ち着かないというか、そんな目で見ていると思います。でもそのスタイルが何なのか、という答えが見えずにいたのですが、このバルセロナのサッカーを観るに至り、日本代表に求められているものがこれだ、と感じました。そんな圧倒的なスタンスと志向が重なり、だから日本人はバルセロナサッカーが好きなのだと思います。